姫サロンへようこそ
「ねえ、姫里。
あたし達って何なの?」
小さいころから不思議だったこと。
能力者は何のために生きているのか?
存在しているのか。
「麗はいいな。
能力がなくて。
能力者は幸せになんかなれない気がするもん」
実際、能力がなかったらもっと幸せだったと思う。
姫里がクスリと笑った。
「それだと、姫さんは幸せでないことになるけど?」
あ!
そうだった!!
「姫さんは幸せ?」
分かりきった事を聞いてみる。
「さあ?
どうかしら?
私を生む前は幸せだったに違いないわね」
返ってきた答えはそんなネガティブなものだった。