姫サロンへようこそ
いつかは壊れてしまいんだよ。
「初代の女神様の様に?」
そうだよ・・・。あたし聞いたことがあるの。
あの人は永遠の命を持っていたけれど、
愛する人が亡くなると
ともに消滅した、と。
組織の中で『女神』と呼ばれるものは姫里とその方しかいない。
異例の存在なんだ。
その方も、姫里も人の数倍も働き、一度は命を失いかけている。
だから能力なんてなければいいんだ。
それだったら姫里はただの美人でいられたのに。
争いなんて生まないのに。
「真麻は能力を憎んでいるの?」
姫里のその質問に、
「当たり前。」
と答えた。