姫サロンへようこそ
銀音と目が合う。
その目は強い覚悟に満ちていて、いつかの姫里の目に似ていた。
そして、重い口を開いた。
「僕と姫里は共に、能力者史上最も力を持った女性(ヒト)の末裔だよ。
末裔って言ったってそう過去の人ではなくて。
つい、20年前まで生きてた。
そんな人がいたんだ、この世に。
名前は『イヴ』さん。
今いる能力者の能力の基盤は彼女の力なんだって。」
銀音が話し始めたのは、近くて、遠くて。
あたしを作った背景が見えるほど、クリアな世界の話だった。