”未完全”
「あ~、沙織が誰を好きでも、関係ない!

だいたい、付き合っても、別れは、必ずくるんだし、

なんで、そんな事に、あんな必死になれるんだろう?

ありえない!」

綾乃は、学校の帰り道、思わずつぶやいていた。

本音を言わない綾乃は、いつも、ストレスが

溜まっていた。

一人の時は、だいたいこんな独り言を、

言うのが癖になっていた。


”ガサガサ”

そこの道は、舗道の脇に木が植えてあって、ベンチが

置かれてあるような、のどかな道だ。

天気もよくて、昼寝なんかしたら、最高に気持ちよさそうな

場所だ。

「!誰??」

「お前こそ、誰?」

「…。」

< 23 / 30 >

この作品をシェア

pagetop