バイク>オレ>オンナ
第1章 バイク>オレ>オンナ

第1節 自慢のバイク

オレの愛車は
kawasaki 900 z1





世界中の何よりも
誰よりも大切なバイク





18で手に入れた
あの日から今まで10年間





このバイクを大切にしてきた





18のころオレは
時給750円のバイトをして





生活費を切り詰めて
バイクを買う金を貯めた





そして貯金を手に
バイク屋に駆け込んだ





一目惚れだった





黒く輝くボディ
キックでかけるエンジン音




kawasaki 900 Z1の
気に入らないとこなんて
ひとつも見つからなかった




他のどのバイクより
kawasaki 900 z1は
輝いて見えた





オレはすぐこのバイクを
一括払いで買った





それからというもの
オレは新品のバイクに
またがって用もないのに





ただ走りたくて
街を何周も何周もした





バイクを買って10年目





18だったオレも
28のおっちゃんになり





高校生から
普通の
サラリーマンになった





車の免許を取ろうと
迷ったが時期もあったが





今も変わらず
オレの愛車は
kawasaki 900 z1だ





キックで一発で
エンジンがかかると
堪らなく快感で





エンジンを吹かすと
ブォーンと鳴り響く音





走った後
バイクを降りると
パチパチと鳴るエンジン





全てがオレの
お気に入りだった

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