この晴れ渡る青空の下で
「いや、ごめん。何もそんな緊張する程の事でもないんだけど」

「えっ? そうなの?」



一気に気が抜けた。



「なーんだ、ビックリしたぁ。みんなとの飲み会抜けて来た、なんて言うから……何事かと思ったじゃない」

「ごめんごめん。……それでさ、希未」

「何?」



私は、膝を崩して笑顔で訊く。



「俺が入院してた時にさ、賭けをしたの覚えてる?」

「えっ?」



突然思いがけない事を言われたので、訊き返してしまった。

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