この晴れ渡る青空の下で
目の前の女の子は、多分、俺と同い年か俺より年上だと思うのに……。

身長だって、俺と同じ位。



でも、今、『可愛い』って思ったよな?

同い年位の女の子を『可愛い』と思うなんて、初めて……だよな?



急に顔から火が出るんじゃないか、と思う位、顔が熱くなった。



「どうしたの? 大丈夫?」

「なんでもない」

その子が心配そうに訊いてきたので、俺はそう答えた。



「顔が赤いよ? 日射病になると大変だから、こっちにおいでよ」

その子はそう言って、日影の自分が居る方へ手招きした。

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