この晴れ渡る青空の下で
「ここかっ」

「きぃちゃん、おかしい~。お見合いしてるみたい。緊張してるぅっ」

宮本さんと名乗った女性がベッドの下を確認すると、女の子はベッドの下に隠れたままそう言った。



あれっ?

『きぃちゃん』?



何か心に引っ掛かった。

似たような呼び名を、何処かで聞いた気がする。



「ほら、もう帰るから、出て来なさい」

「ヤダ、もう少し遊んでくっ」

「病院は遊ぶ所じゃないし、ここに居たら迷惑かかるでしょ?」



俺が考え込んでるうちに、そんな会話が続いていたが、今の言葉にハッとした。

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