この晴れ渡る青空の下で
「あいつが事故にあった2日後が本契約の予定だったんです。

一旦はうちのフロントや監督も、いつ復帰出来るか分からないので本契約は結ばないと言ったんですが、私が説得しました。

大地はどうやらその経緯を察したらしく、『いつ治るか分からないし、岡村さんに迷惑かかるから』と言ったんです」



そう言ってから、岡村さんは小さく『ふぅ』と息を吐いた。



「大地は再起出来るのに、不安もあるんでしょうねぇ。そんな複雑な心境なのに、私が諦めずに顔を見せたりするものだから、イライラしてるんです」

岡村さんはそう言ってから、体をきちんとこちらに向けて頭を下げた。

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