この晴れ渡る青空の下で
「ねぇ、大地」

「ん?」

笑顔で訊き返す大地。



「今日行って来たよ、岡村さんの所」



大地の手が私の手を軽く、キュッと握った。

そして、表情が曇った。



「話し聞いたよ、大地の事。大地、サッカーやってたんだね」

「ああ……。岡村さん、親父の親友なんだけど、俺の事を気に掛けてくれてるみたいで」

大地が視線をそらした。



「違うよね、大地?」

私の呼び掛けにも視線を合わせない。

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