この晴れ渡る青空の下で
「私なんかね、3回投稿して1次選考に1回残っただけで、まだしぶとく夢見続けてるんだからねっ」

「うん」

大地はすぐ目の前まで近付いたところで、下を向いてた私の顔を、左手でクイッと上に向かせた。



「後はね」

まだ言葉を続けようとしたら、大地の唇が私の唇を塞いで遮った。



いつの間にか、大地の両腕が私を抱き締めている。

私も静かに大地の背中に手を回した。



そして唇が離れた後、そのまま大地は私の肩に顔を埋めた。



「温かいんだ、希未と居ると」

大地の声が、直接体に響いて聞こえる。

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