この晴れ渡る青空の下で
「お兄ちゃん、昨日1回だけ目覚めて、しゃべったと思ったんだけど、そう?」
「ああ。時々だけど、おまえが話し掛けてるの、聞こえてたんだ。でも、いつも何か応えようとしても声にならなかった。それが昨日は初めて声が出たんだ」
そうか、やっぱり聞こえてたんだ。
「きぃ、ちょっと疲れて来た。もう一度寝るから、今日はもう帰っていいぞ。明日、いろいろ話そう。職場の方にだけ、連絡入れててくれないか?」
お兄ちゃんの手が、『じゃぁ』と言うように動く。
まだ来たばっかりなんだけど……ま、しょうがないね。
「分かった。じゃぁね、お兄ちゃん。明日、愛子、保育園休ませて連れて来るよ?」
「ああ、頼む」
お兄ちゃんが目を瞑って返事したのを聞いて、私はバッグと大地の所の花瓶を持って部屋を出た。
「ああ。時々だけど、おまえが話し掛けてるの、聞こえてたんだ。でも、いつも何か応えようとしても声にならなかった。それが昨日は初めて声が出たんだ」
そうか、やっぱり聞こえてたんだ。
「きぃ、ちょっと疲れて来た。もう一度寝るから、今日はもう帰っていいぞ。明日、いろいろ話そう。職場の方にだけ、連絡入れててくれないか?」
お兄ちゃんの手が、『じゃぁ』と言うように動く。
まだ来たばっかりなんだけど……ま、しょうがないね。
「分かった。じゃぁね、お兄ちゃん。明日、愛子、保育園休ませて連れて来るよ?」
「ああ、頼む」
お兄ちゃんが目を瞑って返事したのを聞いて、私はバッグと大地の所の花瓶を持って部屋を出た。