この晴れ渡る青空の下で
言い訳するところが、怪しい。

とは思ったけど、余計な事は言わずに釘を刺すだけで止めておく。



「早く治したいのは分かるけど、無理して逆に悪化しても知らないよ」

「分かってる……ところで、一体、何慌ててたんだ?」

大地は不思議そうに訊いた。



あっ。



「あのね、あのね、お兄ちゃん、意識戻ったのっ! それでね、少ししゃべったんだけど、全然記憶障害とかも無くて普通で、私が時々話し掛けていたのとかも、分かってたんだってっ! で、『今日はもう寝るから帰れ』って」



ドサッ

私は一気にそう報告してから、大地の横のイスに座った。

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