この晴れ渡る青空の下で
「しょうがないなぁ。ちょっとだけだよ」

「わーい」



愛子は喜んで返事をしたけど、『遊ぶ』って言っても、ただ本を読んだり持って来たゲームをしたりするだけなんだよね。

案の定、ゲームを始めた。



「宮本さん……って同じ階の東病棟の?」

愛子の様子を少し微笑んで見ていたけど、視線をこちらに向けて、日高さんは言った。



私は苦笑いで頷く。

知ってる人は知ってるもんね、お兄ちゃんの事。



「日高さんは長いんですか?」

「1週間位になるかな」

私がそう訊くと、ほんの一瞬辛そうな表情をしたけど、すぐ笑顔で日高さんは答えた。


< 7 / 203 >

この作品をシェア

pagetop