この晴れ渡る青空の下で
少しウトウトと眠ったらしく点滴の量を見ると、もう残り少なくなっていた。



「……大丈夫か、希未?」



えっ?

頭の所にある点滴より少し足元の方で声がして、そっちを見ると大地が心配そうに車椅子に乗って、こちらを見ていた。



「わざわざ来てくれたんだ。……ごめん」

「『わざわざ』じゃねーよ。遠慮すんなよ。当たり前だろっ、心配するのは」



大地はさっきとは打って変わって、ムッとした表情をした。



分かるよ。

安心すると反動でそうなるよね。

私もお兄ちゃんの時、そうだったもん。

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