この晴れ渡る青空の下で
私は点滴をされてる左手をちょっと伸ばして、大地の手を、軽くキュッと握る。

すると、大地はハッとして手の方を見てから、私の顔に視線を移す。



「ありがとう。なんか、目が覚めて、大地が居てくれて安心した」



私のセリフで安心したのか、大地は笑顔になった。

でも、お小言は続く。



「大体、希未は何でも自分1人で抱え込み過ぎるんだよ。『3人寄れば文殊の知恵』って諺ある位なんだから、みんなで考えればいい事だってある筈だぞ」

そこまで言ってから、『あっ』って表情になった。

「でも、俺にも原因あったよな、昨日の件とか……ごめん」



大地が苦笑いした時。

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