ダイヤモンド・ヒーロー
プレイボール。

繋がっている空





……… なあ、咲良?


お前は、見ているか?

あの時…… 俺とお前の“最後の約束”を、覚えているか?

目の前にいる、このバッターを倒せば…… “約束”を守った事になるか?



この3年間。


目の前のヤツを倒す為だけに……。
咲良との“約束”を守る為だけに……。


この野球ボールに全てを掛けてきた。



「――― 約束だよ?」


あの時の咲良の泣きそうな顔思い出しながら、俺はこの一球に。

――― 全てを、託す。


チームみんなの夢を。
俺の夢を。
監督の夢を。
そして、咲良の夢を……


「――― ッッ」


全員の“夢”を乗せた


この“野球ボール”


俺は、ダイヤモンドの中心から、投げる―――。






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