ダイヤモンド・ヒーロー
「ははっ、すいません。 ありがとうございます」
「なー、相原」
「なんスか?」
今日の小テストを採点しているのか、俺を一切見てこない。
「お前、進路はどうするんだ? 野球に専念するのはいいが……」
――― “進路”
それは、俺の中でずっと決まっていた。
俺の夢は“甲子園”
その先は……。
「“朝日大学”に進学する予定です」
「お前はっ……。 昔からそれは変わらないのか?」
1年の頃から俺の気持ちは変わらない。
甲子園に出る。
大学は、朝日大学。
大学では、スポーツと健康について学びたいと思っている。
「野球の強い大学とかだっていくつかあるぞ?」