ダイヤモンド・ヒーロー




なんだ、ほとんど終わりに近いじゃん。

わざわざ夏休みまで学校に来ているから全然進んでいないのかと思った。



「お前は“エプロン”作らなくていいのか?」


「あー。 …… うん、やる」


どんだけキライなんだよ。

美山は顔を歪めた。


あと少しだろ?

早くやって終わらせた方が楽なのによ。




「あとちょっとだろ? 頑張れよ」


俺は練習に戻るかな。

30分はあっと言う間だ。


イスを引いて、立ち上がった。


あとは軽く練習して、最後にランニングして終わりにするかな……。


「ねー、あたな……。 名前、なんて言うの?」


立ち上がった俺を見上げて、美山が首を傾げた。


俺の名前だろ?
言ってなかったか?


「俺は相原 湊人。 2年だ」


「あたしは美山 咲良。 相原くんと同じで2年生」




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