ダイヤモンド・ヒーロー
ほら、まただ。
――― ドキッ!
胸が鳴る。
どうしたんだよ、俺!
「…… 相原くん?」
「な、なんでもない」
美山に見つめられると、体が熱くなる。
今まで味わったことの無い感覚で、自分でもどうしていいのか分からない。
* * *
「湊人、美山って今日も来ているのか?」
「あぁ、来ているけど」
今は休憩中。
どうやら、美山が見ている事は野球部内のヤツラ全員知っているみたいだ。
まあ、俺は帰りは美山と一緒に帰っているから“カレカノ”なんて、聞かれる事も度々……。
実際は野球について美山と話しているだけなんだけど……。
「なあ、俺さ。 美山に会うとすっげードキドキするんだわ」