ダイヤモンド・ヒーロー
ここ数日、ずっとそうだ。
家に帰ったって美山が気になってしょうがない。
会ったら会ったで、ドキドキしてまともに会話なんて成り立っていないと思う。
「湊人、それって美山が“好き”ってことだろ?」
…… 好き?
それは、俺が美山が好きって事か?
美山といるのは楽しい。 俺のくだらない野球の話しだって楽しそうに聞いてくれて。
居心地が良い―――。
「そう言うのを“好き”って言うんだよ」
…… そっか、そうなんだ。
俺は知らず知らずの内に美山を好きになっていたのか。
「ハハッ、なんか笑えるな」
こんな気持ちを誰かに教えられるなんて…… 俺って情けないヤツだな。
好き―――。
この気持ちが分かったなら、行動に移すまでだ。