ダイヤモンド・ヒーロー
相原くんに見つめられるだけで、あたしの体は一気に熱を持つ。
「どうした? 顔が赤いぞ?」
それは、相原くんがあたしを見るから。
あたしの顔は自分でもわかるくらい、熱くなっている。
もうっ、早く熱よ引いてッッ!
「あたし……」
もう、どうしていいかわからない。
あたしは、知らない内にどんどん相原くんを……。
「俺ッ、お前が好きだッッ!」
ガタンとイスを倒し、相原くんが立ち上がって、叫んだ。
…… 好き?
それって、相原くんがあたしを好きって事なの?
言われたことがよく分からなくて、固まってしまう。
「美山が野球部の中に好きなヤツがいるのは分かっている……。 だけど、俺はお前が好きだ」
相原くんのその真っ直ぐな言葉に……。
あたしは小さく頷き、一言。 言葉をこぼす。
「あたしも、相原くんが…… 好きです」