ダイヤモンド・ヒーロー
将来のために……
両想いだったあたしたちは、お互い 笑いあった。
それから……。
毎日が楽しかった。
『――― 湊人』
『――― 咲良』
自然とお互いの名前を呼び合う位までなった。
湊人と迎える季節、1つ1つに沢山の思い出がある。
肩を並べて一緒に歩いた日々。
こっそり授業をサボって、二人で非常階段で喋り合った。
湊人と過ごした、毎日が…… あたしの大切な思い出。
でも……。 刻一刻と、あたしたちの“終わり”が近づいてきていることに二人とも。
気づきながらも、どこか見ないようにしていた。
だって、それは。 今、目の前にあるんだから……。