ダイヤモンド・ヒーロー
進路を決めるのはあたし自信。 誰かの為じゃなくて、自分の為に受験するんだ。
このまま上がって行った方がラクなんだと思うけど……。
「私は、このまま大学へは進学せずに、外部受験します」
「……。
はぁー、わかった。 だったらとにかく勉強しろ」
「ありがとうございます」
ドアを閉め、面談室から出た。
一気に緊張から解放される。
“朝日大学に進学したからって湊人に会える―――”
そんなちっぽけな事を期待していない。
でも……。 少しだけ、期待している。
湊人に会いたい―――。
時々、そんな思いに襲われる。