ダイヤモンド・ヒーロー




進路を決めるのはあたし自信。 誰かの為じゃなくて、自分の為に受験するんだ。


このまま上がって行った方がラクなんだと思うけど……。



「私は、このまま大学へは進学せずに、外部受験します」


「……。
はぁー、わかった。 だったらとにかく勉強しろ」


「ありがとうございます」



ドアを閉め、面談室から出た。


一気に緊張から解放される。


“朝日大学に進学したからって湊人に会える―――”

そんなちっぽけな事を期待していない。


でも……。 少しだけ、期待している。


湊人に会いたい―――。


時々、そんな思いに襲われる。




< 59 / 200 >

この作品をシェア

pagetop