キミの心の声を聞かせて

「よし。今日から新生【prism】スタートっていこうぜ!」

先輩が、Vサインをしながら叫んだ。

「えっ?【prism】って、なに?」


聞いた事ないんだけどと話すと、先輩達の表情が一瞬で引きつり凍っていくのを感じた。


「なに?お前、しらねぇ~の?【prism】」

ヨッシーが、ジワリジワリと眉を釣り上げながら近づいてきた。


怖い…。思わず後ずさりする。

「だって…知らないものは、知らないから仕方ないじゃん…」


恐る恐る言うあたしに、先輩が若干表情をひきつらせながら


「【prism】は俺達のバンド名だよ。一応、うちの学校じゃ有名人なんだけどさ」


教えてくれた言葉に、苦笑いするしかなかった。


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