キミの心の声を聞かせて
第四章

不思議な感情

こうして、正式に軽音部のメンバーになったあたし。

その噂は、1日で学校全体に広がり

「見て、あの子だよ【prism】に入った新しいボーカルの子」

「なんで、あの子なの!?全然イケてないじゃん」


あたしが歩くだけで、そんな言葉がアチコチから聞こえてきた。

本当に、人気があるんだ先輩達って。なんかあたし、とんでもない人達と知り合いになったのかな…。


そんな事ばかり考えていた放課後「智樺!行くよ」と1年のフロアまで迎えに来た先輩達。


「キャー見て!!【prism】よ!!」


目立ってるし。なんだか知らないけど甲高い声があたし達を取り囲んでるし。


「もう、うるさいから迎えに来なくてもいいですよ、先輩達」


「ダメだ。またなんかあったら困るだろう!?俺達は、智樺のボディガードってやつ」


また高津洋子が何かしてくるかもしれないからさと気にしながら辺りをキョロキョロする雄大先輩。

そんな心配しなくても大丈夫だよって言っても「なにかあってからじゃ遅いだろう」って。

そんな風に心配してもらうの嬉しいけど初めてだから戸惑うんだよね…。


「俺達がついているからな」とニカッと笑う雄大先輩に


「めんどくせぇ、早く行くぞ」とポッケに手を突っ込み、顔をしかめるヨッシー。

「ダリィ」とやる気なさそうなシュン。



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