キミの心の声を聞かせて
「恭子さん!久しぶりに恭子さんのドラムの音を聴かせてくれよ」
瞳をキラキラさせながら言う雄大先輩のあんな顔。
初めて見た気がする。
そして「いいよ」って、女のあたしまでドキンとするような笑顔で微笑むと
恭子さんは、椅子に座り雄大先輩からスティックを受け取ると
リズムを刻み始めた。
凄い…。そんな言葉しか浮かんでこないぐらい
恭子さんのドラムの音は、あたしの心を揺らし…そして、見事にポキンと音を立てて
あたしの心の音を折っていった。