キミの心の声を聞かせて


「今はさ、俺ら…恋してる時間はないっていうかさ…」

「えっ…?」



「だってさ…俺ら、仲間なわけじゃん」


仲間…。



「仲間内で恋愛感情芽生えたらさ…俺ら…バランス崩すっていうか…」




ゆっくりと一言一言告げられる言葉に、全身から血の気が引いていくのを感じた。



そっかぁ。雄大先輩にとって、大切なものは軽音部であって。


その部の空気が乱れることがイヤなんだ。



そう…だよね…。


雄大先輩にとって、今、一番大切な事は軽音部であって恋なんて、してる暇はないんだよね…。



そっかぁ…。



……そっかぁーーーーーー。






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