キミの心の声を聞かせて

だけど…問題は、3曲目だ。



この3曲目は、【prism】のオリジナル曲『love』で、以前いた部員が片想いの人へ聴かせるために作ったラブソングらしい。



あたしは、正直、この曲が苦手だった。
曲が嫌いなわけじゃない。

ただ…この曲を歌うと、余りにも今の自分の気持ちとリンクしていて。

封印していたはずの、雄大への想いを抑えきれなくなってしまうから…。



「よし、智樺!ラストの3曲目歌うぞ!」



既に汗だくになっているヨッシーが叫んだ。



「うん」



マイクスタンドを握りしめて深呼吸する。


あたしの後ろには、ドラムを叩く雄大がメロディーを奏でている。



今のあたしにとって、雄大は仲間なんだ。


恋心は封印したんだ。


何度も言い聞かせてるのに…


ーーーーーーー♪

love you

君への 想いを

隠すことなんてできないよ…


ーーーーーーー♪


この歌詞を歌うと、胸が締め付けられるよ…。




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