キミの心の声を聞かせて

本番まで、後10分。

緊張で、ずっと俯いていたら、いつの間にかいた佐伯先生から「頑張れよ」と肩を叩かれた。


「は、はい。頑張ります」と応えても


緊張は、全然解れることはなかったけど


「ギャハハハァーおもしれぇなぁ!!それ!!」


なんかリラックスして笑い合ってる雄大達の姿見てると、なんだか気持ちが少しずつ楽になった気がする。


ライブは、あたし達【prism】の他にも
5つのバンドが参加していて、あたし達の出番は2番目だった。

そして、本番5分前。佐伯先生が客席で見ているとテントを後にしたあと



ステージの脇でスタンバイしながら、あたし達の前のバンドの演奏を聴いていたあたしの肩をポンと叩いた雄大。



「まだ緊張してるのか?」


「うん…まだ、ね」


ちょっとどころか、心臓煩いぐらいにバクバクしてるけど。




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