キミの心の声を聞かせて

「まぁ、俺も初めてのライブの時は緊張であんま覚えてないんだけどさ」


雄大が?意外だった。脳天気で明るい雄大がそんな緊張するなんて思えなかったから。



「そうそう、コイツ、真っ青な顔してたんだぜ」


ヨッシーが、ニヤリと笑いながら雄大の肩に腕を回した。


「そうそう、カッコ悪かったよな」


シュンが、あたしの肩に腕を回してニヤリと笑いながら雄大を見た。


雄大は「んなの、過去の話じゃないか!」とむくれてる。


そんな3人の姿を見てると緊張がどこかに消えていく気がした。


みんなで円陣組んで右手を出して重ねた。

互いの顔を見合わせニカッと笑いあう。

「とにかく、心から楽しもうぜぃ!!」


ヨッシーの言葉で、あたし達は



「楽しもうぜぃ!!」


叫んで、重ねた右手を空高く伸ばした。



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