キミの心の声を聞かせて

ガタガタと体の震えが止まらない。

「大丈夫だから」と何度も言ってくれる美紀とシュンの声が頭の奥で響いてるけど


あたしはまるで目の前の現実から逃げるように


ボーっと意識が遠くどこかに置いている感じがして



「あたしのせい…あたしのせいだ…」


周りの声に耳を塞いで、頭を抱えて。周りに壁を張り巡らせていた。



あたしが悪い。


あたしは、何も変わってなかった。あの頃の弱虫なあたしだ…

何も、変わっていなかったんだ…。

雄大があたしの為に戦ってくれていたのに

あたしは何もできなくて立ち尽くしていることしかできなかった。


目の前の恐怖に勝つことができなかった…。

どんな強がっても、どんなに着飾っていても


本当のあたしはただ弱虫で自分の世界に逃げ込む、泣き虫で


ただ強がっていただけの小3の頃の膝を抱えて「怖いよ」と泣いていた、あの頃のままのあたしだ…。





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