キミの心の声を聞かせて
「そんなさぁ、頭を下げればいいって問題じゃないんだけど」
怒りを抑えられない女の子が1人、あたしの肩をポンと押そうとした時だった。
「やめなよ。もう。そういうの、やめなよ」
意外にも、そう言ってあたしを押した女の子の手を掴んで止めたのは
「高津さん…?」
高津洋子だった。
「洋子?いいの?洋子だって、きのう文句言ってやるとか言ってたじゃん。だから、あたし…」
興奮気味に話す女の子の言葉を「もういいって!!」と一喝して女の子をギロリと睨んだ。
余りの意外な高津洋子の行動に、あたしだけじゃなく
この場にいたクラスメートの程全員が呆気に取られた。