キミの心の声を聞かせて
「いや…別に、もういいし。それに、もう終わったことだし…」
言ったじゃん、許すって、だからもういいってと言っても、もう一度「ごめん」と謝られて
あたしは少し後ずさりをしながら
「あ…うん。分かった」と言うことしかできなかった。
「そっかぁ…分かってくれて、よかった」
そう言って、ぎこちなく笑う高津洋子。
「なんで急に、変わったの?」
余りにも唐突な質問だと思ったけど
気づいたら口から出てたから、今更取り消すこともできずに
高津洋子の言葉を待っていたら
「きのうさ…植松と話したんだよね」
「植松…くんと?」
「うん…もう、いつまでも馬鹿らしいことするのやめようってさ」
「そう、なんだ…」
2人が、ね…。
2人の過去を知ってるだけに、あの根っからのいじめっ子タイプと思ってた2人が
そんな事を言うなんて。
そう思ったけど、今、目の前にいる、重荷がとれたようにちょっと清々しい顔をしてる高津洋子の顔を見ていると
本当にそう思ってくれたんだと、嬉しくなった。