キミの心の声を聞かせて

「本当にヒドイね。あんた」

そう言ったあたしは、なぜか少し口元が笑っていて。



「だから、ごめんって謝ってるじゃん」


笑いながら言う高津洋子は、本当に反省しているのか定かじゃないけど



少なくとも、今の高津洋子は、今までとは違う感じがして。


あたし達は、その後、いつまでも戻って来ないあたしを心配して様子を見に来た美紀と雄大が屋上に来るまで




2人でただ、黙って空にプカプカ浮かぶ雲を見ていた。




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