キミの心の声を聞かせて
次の日の放課後、教室の前には、近くにいた女の子達に騒がれながら
「智樺ぁ~行くよ」といつもと変わらない雄大と、少しだけ切ない瞳であたしを見るシュンの姿があった。
「うん、今行く!!」
何もなかったように雄大とシュンに笑いかけるあたし。
あれから、シュンは、あたしに雄大の事を何も言ってこない。
ただ、切ない瞳であたしの顔を見て優しく笑うだけだ。
“大丈夫か?”と聞くような瞳で。