キミの心の声を聞かせて
雄大達に出会う前のあたしは、全部自分で背負いこんで
誰かに心を許すこともなければ、自分の言いたいことも言わなかったし
誰かに涙を見せる事も
誰かを本気で好きになることもなかった。
「あの3人ってさ、不思議だよね」
海辺で、子供みたいに水の掛け合いをムキになりながらやってる雄大達を見てる恭子さん。
「そうですね…」
本当に、不思議な人達だよ。
ずっと頑なに心を閉ざしていたのに。彼らは、見事に開けて入ってきたし。
「特に雄大なんか仲間意識が強いから、時々ウザったくなるぐらい熱いのよねぇ~」と話す恭子さんに、思わず「そうかも」とクスリと笑うと
「まぁ、逆に仲間意識が強すぎて自分を苦しめることもあるんだけどね」と苦笑いして言った。