キミの心の声を聞かせて
「それって…もしかして…」
恭子さんに、その言葉の意味を聞こうとした時だった。
雄大達が、こっちに戻ってくる姿が見えて恭子さんは
「ごめん、これ以上は言えないわ。全部言ったら雄大から怒られそうだし」
と意味深な言葉を残して「あたし、そろそろ友達のところに戻るね」と言うと、あたしの肩をポンと優しく叩いて
「自分にもっと自信を持って」と、明るい笑顔を残して去っていった。
恭子さんと行き違いに戻ってきた雄大達。
「あれ?恭子さんは?」と聞く雄大に、ドキドキしながら「友達のところに戻ったよ」と答えたけど
雄大の顔をなんだか見る事ができなくて
あたしはずっと、次第にオレンジ色に染まっていく水平線を眺めていた。