キミの心の声を聞かせて
それからの事は、よく覚えてない。
雄大と、一緒にゆっくり肩を並べて帰った事は覚えているけど
何を話したかなんて、全く覚えてなくて
気づいたら、あたしの家の前まで来ていた。
「ありがとう、送ってくれて」
「あぁ、いいって。自転車…ここに止めるな」
「…うん」
カタン…と自転車を止める音が、夕日が沈んだ静かな空間に響いた。
「なんか…照れるな」
「うん…そうだね」
雄大の顔、恥ずかしくて、まともに見られない。
このまま、別れたくないけど、バイバイしなきゃいけないよね?