キミの心の声を聞かせて
最終章
作詞ですか?
雄大と、両想いになってから一週間後。
あたし達は、相変わらず軽音部の練習に明け暮れる日々を送っていた。
夏休みなんて関係ないぐらい、毎日のように学校に来ては
汗だくになるまで、軽音部の練習をトコトンやる。
何も変わらない光景の中で、あたしと雄大は時々、視線が重なっては、意識して互いに頬を赤く染めた。
あたし達が付き合うようになったと知ったシュンが、ヨッシーに言ってヨッシーは、最初驚いてたけど
「いいんじゃね。お前たちお似合いだかよ」とニカっと笑ってくれた。
美紀も、電話で伝えたら「良かったね」と喜んでくれている。
好きな人が、自分の事を好きになってくれて、そして周りから認めてもらいながら、付き合う事ってこんなに幸せな事なんだと初めて知った。
なんだか心の中にジンワリと優しい幸せのぬくもりを感じていた。