キミの心の声を聞かせて
そんなある日の事。いつものように部室で練習をしていたら

「お前さぁ、作詞してみないか?」



ヨッシーが突然言い出して、あたしは「はぁ?」と、素っ頓狂な声を出した。



「はぁ?じゃねぇよ。お前さぁ、作詞やってみないか?」



「ヨッシー、もしかして熱でもあるの?あたしに作詞ってて…冗談「じゃねぇよ!!」」



ヨッシーからハッキリ冗談じゃないと言われて



あたしは「マジで?」とヨッシーの顔を見つめて聞くと。


「うん、マジ。大マジ」と真顔で詰め寄ってきた。


怖い…怖すぎる…ってか、あたしが作詞なんて、そんな…

「やった事ないよ、あたし」


「大丈夫だよ、智樺、思ったことを書いたらいいんだ」と雄大が、あたしの肩に手を置きながら言ってきた。



「雄大、けど…」



「大丈夫だよ。智樺ならできる。自分を信じて書いてみろ」


なんの根拠か分からないけど、自信満々に言ってくる雄大。

雄大の言葉は不思議だ。いつもあたしの背中を軽くポンと押してくれる。



「…分かった。やってみるよ。あたし」



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