キミの心の声を聞かせて


このまま、ずっと雄大の隣で、その笑顔を見ていたい。



雄大の顔をジーっと見つめながらそう願った。



「なに、さっきから人の顔ジーっと見て?」



少し照れながら言った雄大が、なんだか可愛いく見えて


「別に、なんでもないよ…」


そう言いながらクスッと思わず吹き出してしまった。


なに笑ってんだよ?と、あたしの腕を肘で小突く雄大。


「痛いよう」

「お前が笑うからだろう?なんで笑ったか教えろよ!」


「ヤダよ!」



逃げるあたしを「教えろよ!」と追いかける雄大。



けどすぐに捕まえられて、後ろからギュッと抱きしめられた。



「雄大…?」


「ちょっとだけ、このままでいさせろよ…」


雄大の言葉にコクンと頷いた、あたしの頬を、まだ熱を帯びた夜風が撫でていった。




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