キミの心の声を聞かせて
「夢…かぁ…」
自分の部屋で1人。ベッドに寝ころんで天井をボーっと眺めながら
あたしにとっての夢って、なんだろうって。そんな事を考えていたら
机の上に置いていた携帯の着信音が鳴り響いた。
体を起こして、携帯のディスプレイを見ると
【美紀】の名前が浮かんでいた。
美紀とは、夏休みになってから、余計に軽音部の練習が忙しくなって
美紀自身も、色々忙しいらしくて、なかなか会えない日々が続いていた。
「もしもし、美紀。ごめんね、なかなか連絡できてなくて。久しぶりだね。元気だった?」
『元気だよ。智樺も元気だった?』
「うん。元気だよ。どしたの?なんかあった?」
心なしか、美紀の声がいつもと違うように感じた。