キミの心の声を聞かせて
「ただいまぁ…」
玄関から真っ直ぐ自分の部屋に向かった。
なにも変わらない空間の中。なのに自分の心が昨日とは少しだけ違う気がした。
鞄をポトンと床な置いてベッドにうつ伏せで身を沈めた。
頭の中には先輩の顔と言葉がグルグル回っている。
「なんかムカつく…」
それは、ヅカヅカとあたしの領域に入ってきた先輩への苛立ちなのか
それとも、簡単に涙を見せてしまう程、もろくなっていたあたしの心なのか…。
わけも分からないまま…先輩が触れた場所にソッと手をあてた…。