キミの心の声を聞かせて
先輩の気持ちは有り難いけど
途中、通り過ぎる同じ制服を着た人達がこっちを見ながらコソコソ笑う姿が見えて
「やっぱり下ります。下ろしてください」
先輩も察してくれたのか、ようやく下ろしてくれた。
「別に気にしなくてもいいのに」
なんて言葉が聞こえてきたけど、あたしのせいで先輩が何か言われる事がイヤだと思ったから。
「もう大丈夫ですよ。送ってくれてありがとうございます」
家はまだ先だったけど、ペコリと頭を下げた。
「本当にいいのか?」
心配そうに聞く先輩に笑顔で「はい」と応えた。