えがおのしずく。
教室にはあたし独りになった。

あたしは気兼ねなく泣いた。

泣いて、泣いて、泣いて…

目が痛くなるほど泣いた。

そのときだった。


「なんで泣いてんの…?」


隣から声が聞こえた。

優しい声…

恵美ちゃんの声でもない…麗華ちゃんの声でもない…

誰…?

あたしは隣を向いた。

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