えがおのしずく。

「そういえば、未来ちゃん彼氏できたんだってね。」

「え…」

「よかったじゃん。おめでと。」


雪先生の言葉が胸に突き刺さる…

嬉しいはずなのに心から喜べない。

『おめでと』

雪先生だけには言われてくなかった…


「はい、これ。」


雪先生はポケットから小さなものを取り出した。

それは前に雪先生にもらったことのある飴玉。

ピンク色の紙に包まれたいちご味の飴。


初恋の味の飴…