えがおのしずく。
どこかで暇をつぶそうと思っていたけど、どこにも行くあてがなく、結局塾へ行った。

こんなに早く来たのはあの日以来だ。

あの日、あたしが告白をしようと思って行った日以来…


「雪先生、いるかな…」


ドアの前に立った。

雪先生にいて欲しいような、いて欲しくないような…

あたしは複雑な気持ちでドアノブを握った。

そしてゆっくりその大きな扉を開ける…
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