えがおのしずく。
「多岐君、待って!あたしの話を聞いて!」


あたしは多岐君の腕をつかむ。


「…もううんざりなんだよ。未来といても全然楽しくない…」

「え…」

「さよなら…」


一気に力が抜けた。

あたしの手から多岐君の腕がするりと抜ける。

そして多岐君は屋上からいなくなった…
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