Spirit of Dragon~断罪の炎編~
指の先に視線を送れば、金髪の女の子がオレンジジュースをちびちびと飲んでいる。
その横のテーブルに両刃剣【バスタードソード】を傍らに置いた戦士風の男が腕組みをして何やら考え事をしているようだ。
鼻の下にたくわえたヒゲがなかなか似合っていてナイスミドルだったりもする。俺の知らない人物だ。他の街の者かもしれん。
「あいつぅ?」
俺が酒を飲み干すと、おっちゃんはまた酒を注いで頷いた。
「はぁー……んまぁ強いっちゃあ強いんだろうけど、そら一般モンスターならって話だろ?
得物がバスタードソードじゃあの天空龍にゃあ歯がたたんぞ、実際」
そこまで言うとあわてておっちゃんが指を差し直した。
ちょいちょいと指の向けられた先は……、
「え、まさか?」
いやいや、冗談を言ってる場合じゃねっつの。もー人が悪いんだから、おっちゃんは。
「まさかだよ」
――と、え?
「……まっさかあ!?」
「本当だってよ」
「マジなの?マジ中のマジなの?」
うんうん、二度うなづかれて俺はようやっとおっちゃんの興奮や、店のざわつきの原因がわかった。
あのオレンジジュースの女の子が無謀にも“天空龍”ヴァルハイドに挑もうとしていたのだ!!
その横のテーブルに両刃剣【バスタードソード】を傍らに置いた戦士風の男が腕組みをして何やら考え事をしているようだ。
鼻の下にたくわえたヒゲがなかなか似合っていてナイスミドルだったりもする。俺の知らない人物だ。他の街の者かもしれん。
「あいつぅ?」
俺が酒を飲み干すと、おっちゃんはまた酒を注いで頷いた。
「はぁー……んまぁ強いっちゃあ強いんだろうけど、そら一般モンスターならって話だろ?
得物がバスタードソードじゃあの天空龍にゃあ歯がたたんぞ、実際」
そこまで言うとあわてておっちゃんが指を差し直した。
ちょいちょいと指の向けられた先は……、
「え、まさか?」
いやいや、冗談を言ってる場合じゃねっつの。もー人が悪いんだから、おっちゃんは。
「まさかだよ」
――と、え?
「……まっさかあ!?」
「本当だってよ」
「マジなの?マジ中のマジなの?」
うんうん、二度うなづかれて俺はようやっとおっちゃんの興奮や、店のざわつきの原因がわかった。
あのオレンジジュースの女の子が無謀にも“天空龍”ヴァルハイドに挑もうとしていたのだ!!